車検を控えている車を売却する際は、「車検を通してから売った方がよいのか、いっそのこと切れた後に売るのがよいのか」という点が気になるでしょう。
本記事では、売却をする際に車検という要素がどのように関わってくるかに焦点をあてて解説をします。特に、ハイエースを売るときについて取りあげています。
「車検が切れそうなハイエースを売りたい」という人はぜひ最後まで読んでみてください。
車の売却価格に車検が与える影響
車検が切れそうな車を売る場合、「車検を通してから売った方がよいのか、それとも、そのまま売却した方がよいのか」という疑問がでますよね。
結論をいってしまうと車検は通さずに売った方が得です。なぜ、そのまま売却した方が得なのかは以下をご覧ください。
車は車検を残している方が高値で売却できる
車検が切れていない車には、当たり前ですが「車検が残っている」という付加価値がつきます。そのため、車を売却する際に車検が残っていると、ある程度高く売ることが可能です。具体的には、車検切れの車より5~10万円ほど高額で売却ができます。
上記を考えると、売却するタイミングで車検切れになってしまう車の場合、車検を通してから売った方が高額査定になるという結論に至ります。
また、車検が残っているかどうかだけでなく、どれだけの残存期間があるかも重要なポイントです。車検が長く残っていると、まだまだ問題なく走れる車と判断され、査定に有利になります。
このように、車検が残っているかどうかは査定に大きく響いてきます。「売却するかどうかを迷っていたら、車検が切れてしまった」ということにならないように気をつけてください。
車検を通してから車を売るのは損
先ほど紹介したように、車検が残っている車の方がそうでないものより高額査定になる可能性が高いです。ただ、車検を通すには費用がかかるため、プラス査定になることでアップした金額が車検代より少なければ損をしてしまいます。
車検代とプラス査定になることでアップした金額を比較すると車検代の方が高いです。そのため、「わざわざ手間をかけて車検を通したのに、損をしてしまった」という状態になります。
「車検を通してから売るか、それともそのまま売るか」と悩んでいる人は、車検を通さずにそのまま売却するようにしましょう。
車検切れでも車は売却可能
車検切れの車を運転すると、道路運送車両法という法律に違反したことになり、違反点数が6点加算されるうえに30日間の免許停止処分となります。そのため、車検切れの車を運転することはできません。
そうなると、「車検を通さずに売った方がよいといっても、車検切れになってしまうと売りに行けないのでは」と心配になるかもしれませんが、問題ありません。車検切れの車を売却する方法は、自走してディーラーへ持ち込むだけではありませんからね。
車検切れの車を売るための方法は以下のものがあります。
- 仮ナンバーを借用して車検切れの車を公道で運転できるようにする
- 役所へ申請書とともに自動車検査証や運転免許証などの書類を持っていけば、仮ナンバーを借りることが可能です。およそ1,000円の手数料で借りられるのでコストはあまりかかりませんが、申請する手間が大きいのがデメリットです。
- 出張買取サービスを利用する
- 買取業者に来てもらって査定をしてもらえば、車を走らせることなく売却できます。無料で査定をしてくれる業者もいるので、手軽にサービスを利用できるのが美点です。
- レッカー車で運搬する
- 「公道が走れないのであれば運んでもらおう」という手です。レッカーをしてもらうには資金が必要なので、コストがかかってしまうのが欠点となっています。
このように、車検が切れていてもさまざまな方法で売却できます。仮ナンバーを使うのもレッカー移動も手間や費用がかかるので、出張査定してもらうのがおすすめです。
車検切れ前の方が高く売れるのはハイエースも同じ
ハイエースも車ですから、車検が残っていた方が高く買取ってくれる場合があります。「場合があります」と濁しているのは、ハイエースという車が他の車種に比べて、車検が残っているかどうかが査定に影響を与えにくいからです。
なぜ影響を与えにくいのかというと、ハイエースという車種は、買取られてから外国へ輸出されることが多いからです。海外へ車を輸出する際、日本でとった車検は期間が残っていたとしてもなくなってしまうため、車検のあるなしはあまり意味をなさないのです。
売却をするときに車検が残っているに越したことはないですが、車検が切れていたとしてもハイエースは悪くない値段で売れることを覚えておいてください。
ハイエースの買取相場を知りたい方は「ハイエース100系の買取相場はいくら?高価買取のために抑えておくべきこと」をご参照ください。
車売却をする際に知っておきたいこと
車を売るとき、事前に知っておいた方がよいことを紹介しましょう。以下のことに気をつけて、マイカーの売却をしてください。
納車前にマイカーが車検切れになったら代車を借りよう
「マイカーを売って、新車を買おう」という場合、納車前に自分の車の車検が切れてしまうと日々の足がなくなってしまい困ってしまいますよね。
バスや電車などの交通機関が整備されている都会では大きな問題にはならないかもしれませんが、「車がないと生活できない」という田舎では非常に困ったことになります。
「今乗っている車の車検が切れてしまって困った」というときは、新車が納車されるまで代車を借りるのがおすすめです。代車があれば、マイカーが公道を走れなくなっても問題ありませんね。
ただ、代車の貸し出しを行っていない業者もいるため、必ず貸してもらえるとは思わずに、きちんと確認をしておくのが大切です。
臭いは残さず、傷・ヘコミはそのままにしておくのが吉
車を売る前はボディの汚れや傷だけでなく、臭いにも気をかけてください。
臭いは目には見えませんが、査定に響いてくる重要なポイントとなっています。そのため、日常的に食べ物を置いておいたりペットを連れ込んだりして、臭いがつくような使い方をしている場合は日々の消臭ケアが大切です。
特にタバコの臭いは査定金額を大きく減らされる場合があるので、要注意です。
わざわざ資金を使ってクリーニングすると、車検と同様にアップした査定額よりコストの方が大きくなるかもしれません。いつも消臭ケアをしていないという人は、消臭スプレーを売る前にかけるくらいにしておくのがよいでしょう。
目に見えない存在である臭いより、一目でわかる傷やヘコミをどうにかしたくなるものです。ただ、傷やヘコミを売る前に修理すると、上昇する査定額より修理費用の方が高くなります。
見た目のよくない箇所は事前に直したくなりますが、そのままにしておくのが吉です。
「修理費用がかかるのが問題なら、自分で直せばよいのでは」と思った人、自己修理をすると査定時の評価が悪くなることがあるので止めてください。より高く車を売りたい気持ちは分かりますが、下手に直そうとしないのがおすすめです。
ハイエースを高価で売却するためのテクニックは「ハイエースを売りたい!高く売るためのマル秘テクニックとは」も参考にしてください。
まとめ
最後に、ここまでに説明したことをまとめてみましょう。
まず、車を売る際に車検が残っているとどうなるかですが、やはり、査定に有利にはたらきます。ただ、車検を通してから売ると、アップした査定額より車検費用の方が高くなり、損をしてしまいます。そのため、車を売るときには車検を通さず、そのまま売るのが賢い選択です。
車検が残っていると高く売れやすいのはハイエースも同様ですが、他の車種に比べて、車検が切れていても高く売れる可能性が高いです。それゆえ、車検が残っているうちに売るのがベストですが、「車検がないから高く売れない」と考えずに査定をしてもらってください。