ハイエースやジムニーなど、日本を代表する車が高価で買取されて発展途上国などの貧しい地域に輸出されています。
多くの方は自分の愛車が買取業者に売却され、お金が手に入るまでしか理解していませんが売却された車の行方はどうなっているのか、考えた経験のある方はいますでしょうか?
実際に売却された車は、海外へ輸出されるルートや国内でリサイクルされるなど様々な方法で利用されています。
そこで、今回は売却された車の行方やハイエースの輸出国ランキングの2つを解説していきます。
車が売却された後のことやハイエースの輸出国の多い国を知り、知識の一部として学んでいきましょう。
下取りや買取業者によって売却された車が辿る3つの行方
下取りで売却された車がその後どのようなルートを辿って販売されているのか、考えたことはありますか?
実際に下取りで買取業者に売却された車が辿る行方には以下の3つのルートがあります。
- 海外へ輸出されるルート
- 構内専用車として在庫になるルート
- 日本国内でリサイクルされるルート
それぞれのルートについて詳しくみていきましょう。
海外へ輸出されるルート
下取りで売却された車が辿るルートとして代表的なのが「海外への輸出ルート」です。
特に日本車は外車と比べて故障しにくく、丈夫であることから高い人気と需要があり、外国で高価買取が実現しやすい傾向があります。
事故により走行不可能になってしまった車は売却されませんが、年式が古い場合や走行距離が10万kmを超える状態であっても売却金額が変動することはありません。
なお、事故車でも売却できる可能性はあるのでカービュー事故車査定
海外では日本のように車の修理や部品交換を容易にできる訳ではありません。だからこそ、修理や交換部品の変更が少ない日本車が高値で売却されるのです。
構内専用車として在庫になるルート
売却された車が辿る2つ目のルートは「構内専用車として在庫になる」ケースです。
構内専用車とは公道以外の私有地のみを走行できる車であり、登録が抹消されていますので、ナンバーがなく自由に改造できます。
特に広い敷地を持つ個人企業では移動や業務用に利用されているケースが多いようです。
廃車の手続き次第では必要に応じて再び公道を走れる手続きも可能になっています。
日本国内でリサイクルされるルート
売却された車が辿るルートとして最後に紹介するのは「日本国内でリサイクルされる」ケースです。
以前から日本国内でも解体される車の部品を再利用する取り組みがありましたが、再利用した方が修理や部品交換にかかる費用を抑えられることで、さらに注目を集めています。
また最近では「使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)」により、解体された90%以上の車がリサイクルされるようになりました。
廃車で終わりではなく、解体して部品や素材をリサイクルする方法など様々なルートを利用して車が売却されています。
車の買取と下取りの違いについては「車の「下取り」と「買取」はどう違う?車の売却前に要確認!」をご参考ください。
廃車として引き取られた車が辿る3つの行方
次に廃車として引き取られた車が辿る3つの行方について解説します。引き取られた廃車が辿るルートは以下の3つがあります。
- ディーラーまたは中古車販売店が廃車登録して処分する
- 廃車にせずに海外へ輸出される
- 車を解体してオークションに販売する
それぞれの廃車が辿るルートについて詳しくみていきましょう。
ディーラーまたは中古車販売店が廃車登録して処分する
廃車として売却された車が辿るルートに多いのが「ディーラーや販売店が買取業車に持ち込んでスクラップ(解体)することです。
スクラップされた廃車の手続きは永久抹消登録とされ、本当の意味で廃車に定められます。
永久抹消登録手続きについては、
- 運送支局で用紙の入手、作成
- ナンバープレートの返却
- 運送支局窓口に必要書類を提出
- 運送支局の税申告窓口に自動車税、自動車取得税申告書を提出
- 永久抹消登録(廃車)
の5つの手順を抑えることで永久抹消登録手続きが完了します。
永久抹消登録で廃車となった車は、法律で定められている自動車リサイクル法により、使用できる部品やアルミ類は資源の一部として再利用されます。
廃車にせずに海外へ輸出される
廃車となった車の全てが解体される訳ではありません。一時登録を抹消して海外へ転売されるケースもあります。
国内では値段が付かない車であっても、走行性能に問題がなければ海外で需要と人気が高い乗り物になっています。
特にハイエースやバンなどの車種は、たとえ廃車であっても高価買取が実現する可能性が大きいです。
廃車だからといってすぐにスクラップ(解体)や捨てる行為はやめましょう。
車を解体してオークションに販売する
ディーラーや中古車販売店では直接に車の部品を解体して販売することはありませんが、廃車として引き取った車は分解して使える部分はオークションで販売されることがあります。
実際にディーラーや中古車販売店の中でも廃車として買取った車の部品をオークションで販売して利益を上げている会社も多く、売上の一部として収益に見込んでいます。
たとえ動かない廃車と言える車でも、部品として使える物が残っている可能性が高いことを覚えておきましょう。
特にハイエースは廃車にすると大きく損をしてしまうので絶対に辞めてください。詳しくは「ハイエースを廃車にするのはもったいない!お得な売却法をご紹介」をご覧ください。
下取りされた愛車の行方を調べる方法
買取された自分の愛車がその後どうなったのか、気になる方が多いのではないでしょうか?
実際に下取りに出した車がどのようなルートを辿っているのかを自分で調べる方法があります。
下取りされた自分の愛車の行方を調べるには「自動車リサイクルシステム」を利用しましょう。
必要事項を入力し、現在の処理状況を確認すると自分の愛車が今どのような状態なのかを知ることができます。
気になる方は是非とも利用してみてください。
それでも自分の車がどうなったのかわからない場合
自動車リサイクルシステムを利用しても自分の愛車の現状がわからない方は、下取りに出したディーラーや中古車販売店に連絡してみましょう。
一部登録抹消されている可能性がありますが、再販されていることも考えられます。
自分の愛車が売却された後にどのようなルートを辿って販売、解体されたのかとにかく知りたい方は是非利用してみましょう。
ハイエースの輸出国ランキング【ベスト10】
まずは、日本車の輸出が多い国をランキング形式でまとめてみました。
順位 | 国名 |
1 | UAE(アラブ首長国連邦) |
2 | ニュージーランド |
3 | ロシア |
4 | モンゴル |
5 | タンザニア |
6 | チリ |
7 | バングラデシュ |
8 | ミャンマー |
9 | 南アフリカ |
10 | フィリピン |
参考:https://planetcars.jp/index.php/ja/news-column/topics/3180-ranking-2019-1
ハイエースの輸出国のランキング情報はありませんでしたが、ハイエースの輸出は非常に多いため、上記のランキングと同じような結果になることが想定されます。
上位10カ国の中でも南アフリカやフィリピン、モンゴルなどは地形の変化が激しく耐久性の良い日本車でなければ車を運転することすらできません。当然その分、たとえ中古車であっても高い需要と人気があると思います。
中古車輸出マーケットが今後どのような変化をしていくのかは不明ですが、ハイエースの輸出数は高水準で推移されていく傾向があります。
ハイエースの買取相場について詳しく知りたい方は「ハイエースの買取相場はいくら?グレード別に徹底解説」をご参照ください。
まとめ
売却された車の行方や廃車となった車が辿るルート、ハイエースの輸出の多い国のランキングについて解説してきました。
多くの方は自分の愛車を手放し、お金が手に入り売却されるまでしか考えていません。
しかし、少し視野を広げて見てみると以外にも輸出されるルートや解体されて部品だけがオークションで販売されるなど様々な方法で売却されているのが事実です。
特にハイエースは車としての走行性能はもちろん、頑丈で壊れにくいことから海外でも高い人気と需要を備える車になっています。
ハイエースが売却された後のルートや輸出国ランキングを知り、ハイエースの知識の一部として覚えておきましょう。