トヨタ・・・、いや日本が誇るSUVと言っても過言ではないでしょう。今回は、ランドクルーザーと、ランドクルーザープラドをご紹介します。
どちらもトヨタが製造販売する本格SUVで、オンロードでもオフロードでも力強い姿がカッコいいですよね。何となくプラドの方が「弟分」的な感覚を持っている方もおられるかと思いますが、実際にはどんな違いがあるのでしょうか?
2020年夏、ハイブリッドモデルも登場を控える新型ランドクルーザー300系が発表前の今。現行のランドクルーザー200系と、プラド150系を様々な観点から徹底比較して解説します。
ランドクルーザーとプラド、ボディサイズで比較
ランドクルーザーも、プラドもどちらも大型のSUVの分類に入ると思いますが、そのボディサイズはもちろん違うものになっています。
ひと目で分かりやすいように外寸と室内寸を表にしてみました。まずは外寸から見てみましょう。
◆ランドクルーザーとプラド、外寸で比較
ランドクルーザー | プラド | |
全長 | 4,950mm | 4,825mm |
全幅 | 1,980mm | 1,885mm |
全高 | 1,870mm | 1,835mm |
ホイールベース | 2,850mm | 2,790mm |
車の背の高さ=「全高」に至っては約35mmの違いに収まり、車高はそこまで変わりがありませんが、長さと幅は一回り大きく作られているのがランドクルーザーです。
プラドも近年のマイナーチェンジで全長が大きくなってはいるものの、ランドクルーザーとの差は125mmとやはりその差は大きいですね。幅も135mm、ランドクルーザーの方が大きくなっています。
ホイールベースもランドクルーザーの方が長いため、普段使いの運転や駐車の際のシチュエーションではプラドの方が使い勝手が良いでしょう。その分、高速走行での安定感はランドクルーザーに軍配が上がります。
続いて、室内の広さも見てみましょう。
◆ランドクルーザーとプラド、室内寸で比較
ランドクルーザー | プラド | |
室内長 | 2,690mm | 2,520mm |
室内幅 | 1,640mm | 1,565mm |
室内高 | 1,170mm | 1,240mm |
室内長で170mm、室内幅では75mm大きなランドクルーザーです。やはりランドクルーザーの方が全体的に大きいのかなと思いきや、何と室内高はプラドの方が70mm高いのです。
もともと3列目のスペースが狭いプラドですので、この際室内長さは乗り心地にはほとんど影響しないでしょう。しかし、天井が高いということはそれだけ頭上の開放感があるということです。
頭周りにスペースがあると、それだけで室内はとても広く感じることが出来るのです。ボディサイズは小さなプラドでも、2列目までのスペースはもしかしたらランドクルーザーよりも広々と感じられるかも知れませんね。
ランドクルーザーとプラド、重量で比較
サイズの違う両車ですので、車重が全然違います。どういった所に注意しなければいけないかも含めて、簡単にご紹介致します。
◆ランドクルーザーとプラド、車重で比較
ランドクルーザー | プラド | |
上級グレード | 2,690kg | 2,330kg |
ベースグレード | 2,490~2,530kg | 2,050~2,230kg |
両車の車重を比べてみると、プラドの方が300kg〜400kg程度軽いのが分かります。車重が何に関係してくるかというと、1つは重量税です。
もう1つはガレージなどに入れる際の重量制限などに関係してきます。注目したいのは、2,500kgを超えるか超えないかで重量税が大きく変わること。
新車時にはエコカー減税の対象であるか否かによって数字が大きく変わりますが、ディーゼルモデルがあるプラドの方が重量が軽いことに輪をかけて安くなります。
車検時にも、プラドの場合には41,000円。ランドクルーザーだと49,200円必要な車重のグレードもありますので、8,000円程度の差が出ますね。
立体駐車場などの車両税源でもやはり引っかかりやすいのはランドクルーザーの方です。プラドよりも大きくて迫力のあるランドクルーザーは、その分何かを犠牲にしなければならない場面が出てくるでしょう。
ランドクルーザーとプラド、エンジン出力で比較
車両の大きさが違えばエンジンの大きさも異なっています。もちろんエンジンパワーも違いますので、解説していきましょう。
まずは、それぞれのエンジン性能を簡単に表にまとめましたのでご覧ください。
◆ランドクルーザーとプラド、エンジン性能で比較
ランドクルーザー | プラド(ディーゼル) | プラド(ガソリン) | |
エンジン | V8DOHC | 直4DOHCICターボ | 直4DOHC |
最高出力 | 318ps/5,600rpm | 177ps/3,400rpm | 163ps/5,200rpm |
最大トルク | 46.9kg・m | 45.9kg・m | 25.1kg・m |
ランドクルーザーは車格も大きいだけあって、トヨタ車の中でも最大クラスのエンジンを搭載しています。
一方プラドには、ディーゼルエンジンのモデルも用意されているので、小さな排気量でも大きなトルクを発生させることが出来るので、パワー不足を感じる事なく走れます。唯一、プラドのガソリンエンジンのみ他車と比較すると頼りない感覚が残りますね。
ランドクルーザーとプラド、燃費で比較
それでは、維持費の面で気になる燃費の違いは以下の通りです。
◆ランドクルーザーとプラド、燃費で比較
ランドクルーザー | ZX | AX(G) | AX |
カタログ燃費JC08モード | 6.7km/l | 6.7km/l | 6.9km/l |
プラド | TZ-G | TX”Lパッケージ” | TX |
カタログ燃費JC08モード | 11.2km/l | 11.8kn/l | 9.0km/l |
予想通りというか、大きなランドクルーザーはお世辞にも燃費が良いとは言えませんね。
燃費数値の違い以外にも、ランドクルーザーは使用燃料が「ハイオクガソリン」になります。それと比べると、プラドのディーゼルエンジンの燃費が素晴らしく良く見えてきます。
高額な車両同士ですので、中には燃費など気にしないユーザーも居るかと思いますが、少なくとも私はそうではありません・・・。
ランドクルーザーとプラド、自動車税で比較
エンジンの大きさが違うということは、年間にかかる自動車税も変わります。
◆ランドクルーザーとプラド、自動車税で比較
年間自動車税(13年経過未満) | |
ランドクルーザー | 88,000円 |
プラド | 51,000円 |
ランドクルーザーのエンジン排気量は約4,600ccで、年間自動車税が88,000円。一方のプラドは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジン共に約2,700ccの排気量で、年間自動車税が51,000円となっています。これだけで年間37,000円の差額になります。
普通車一台分の自動車税に近い差額ですね。
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ランドクルーザーとプラド、リセールバリューを比較
新車を購入してから売却するときにはどちらが高額で買い取ってもらえるの?リセールバリューが高い両車だからこそ気になる部分ですよね?
2台のリセールバリューの違いと、これからの市場動向の予想もご紹介します。まずはこちらの表をご覧ください。
◆3年後、5年後の予想リセールバリュー率
ランドクルーザー | プラド(ディーゼル) | プラド(ガソリン) | |
3年後 | 68~80% | 72~85% | 60~75% |
5年後 | 60~70% | 63~72% | 50~60% |
現状の市場価格から推測したリセールバリュー率ですのであくまでも参考にご覧ください。
※市場価格はhttps://www.goo-net.com掲載の価格を参考に算出しています。(2020年1月現在)
それぞれの車種にグレードにもよりますが、上位グレードをベースに算出していますので、金額の安いベースグレードは、この数値から10~20%下がる可能性があります。
人気があるのはあくまでも上級グレードです。装備内容も、ムーンルーフやナビゲーション、本革シートなどの豪華装備は必須ですので購入の際には必ずつけるようにしておきましょう。
全体的にリセールバリューが高めのランドクルーザーとプラドですが、リセールバリュー率の高さでは、
- プラドのディーゼル車
- ランドクルーザーの上級グレード
- プラドのガソリン車
といった具合になりますね。国内ではもちろん、海外輸出においても非常に人気の高い車種ですので、市場価格の変動が必ずありますのでご注意ください。
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ランドクルーザーとプラド比較のまとめ
ランドクルーザーもプラドも非常に魅力のある車ですが、サイズや燃費、維持費においてもかなり大きな違いがあります。
新車価格もランドクルーザーの1ランク上の価格帯となっていますので、アナタにあった車選びの参考にしてくださいね。