「車を今すぐに売却したい」そうは言っても、車屋さんに行って、車がその場でお金に変わる訳ではありません。
ここでは車を売る手続きをするための時間や、車を引き取ってもらってからお金に変わるまでにかかる期間や手順をご紹介していきます。
車を売るのに必要な期間
結論から述べますが、最短で3日~1週間程度です。
車というものは、スーパーで野菜やお肉を買うのとは違い、買うときも手続きや納車の準備などで時間がかかるものです。
それと同じように、売却する際にもやはり時間がかかります。主に書類の準備や名義変更手続きに時間がかかり、通常の場合には早くても3日以上はかかると思っておいたほうが良いでしょう。
例外的に、売却のための書類を全て持って行って、交渉次第では当日ということも可能かも知れませんが、ほとんどの買取店やディーラーではあり得ません。
「すぐには売れない」と覚えておきましょう。
早く売るための方法
それでも早く売りたい方へアドバイスをするとすれば、出来るだけ売却に必要な書類を用意しておくことです。
しかし、車の所有権と使用者の関係や、車の種類によって必要書類が違いますので、自分の車を売却するための必要書類を知っている人なんてほとんどいません。
もしも少しでも売る気があるなら、本格的に売却をするときのためにディーラーや買取店に必要書類を確認し、事前に準備をしておくとスムーズに進むでしょう。
おすすめの売却手順
車を手放すことになれば、まずは必要な書類の準備から始めるべきです。小型、普通乗用車なら印鑑証明書の取得からです。
委任状、譲渡証への実印の押印などが比較的時間がかかるものです。特に印鑑証明書などは、市役所などに取りに行かなければいけませんので、忙しい人だとなかなか取りに行けずに時間が過ぎてしまいます。
最近では、マイナンバーなどの事前登録で、コンビニエンスストアなどでも発行ができるようになっているので、自分の印鑑証明がある市区町村に訪ねてみるといいでしょう。
また、所有者が自分ではない場合、所有者の許可が必要です。ローンを組んでいて、所有権がローン会社の場合もこれにあたります。そうなると、1週間など平気で時間を取られてしまうので、事前に確認しておくことをおすすめします。
あとは、買取店でもディーラーでも車を持ち込んで、必要書類を見せながら査定をしてもらいましょう。「この人は冷やかしではなく、本当に車を売却する気なんだ」とこちらの意気込みを見せることで、相手の買取業務の姿勢も前向きになります。
また、実際に全ての手続きが完了してから、その場で現金がもらえる場合もありますが、ほとんどの場合は振込となります。
振込の場合だと、ディーラーや買取店の経理業務を通じて振込されるため、少しタイムラグが発生します。
早ければ2〜3日程度で振り込まれます。遅ければ1ヶ月くらいかかる場合もありますので、すぐに現金が手に入るとは限らないと、覚えておきましょう。
車買取までの流れは「ハイエースの買取の流れとは?査定額を上げる為に抑えるべきポイント」を参考にしてください。
車を売るには何が必要?
さて、必要書類というものを先ほどからお話しますが、実際にはどんなものがあるのか紹介しておきます。なお、所有者や使用者の関係、車の種類、車の価値によっても必要な書類が変わりますので、ご注意くださいね。
自動車検査証
いわゆる「車検証」と呼ばれるものです。大体の場合、助手席前のダッシュボードの中か、ドアポケットや、シートバックポケットに突っ込まれていて、普段はほとんど触ることがないものでしょう。
自動車保険などをネット保険にして、自分で申し込みなどをしている人はどこにあるのかご存知の方が多いはず。
その車固有の車体番号や、ナンバーフレームの他、車の種類や大きさ、所有者などが記載されている大切な書類です。
紛失すると再発行が面倒ですので、どこにあるかくらいは把握しておきましょう。
自賠責保険と自賠責保険譲渡証
自動車には強制保険と呼ばれる、自賠責保険というものが必ず付いています。ディーラーではほとんど全てのメーカーで必要となりますし、買取店でも多くのお店で必要とされます。
かかっている保険の譲渡を示すための書類である譲渡証と自賠責保険証券、あとはそれにかかる委任状なども必要な場合がありますが、ひとまは車検証と一緒に管理しておきましょう。
必要な時に出せるように車検証ケースなどに入れておくと、忘れなくていいですね。
リサイクル券
リサイクル券とは、自動車の所有者もしくは使用者が、あらかじめ廃車にする際の費用を支払った証明書です。
こちらも、車両には必ずセットで付随している書類ですので、売却する際には車検証とセットで提出する必要があります。
万が一無くしてしまった場合には、自動車リサイクルシステムのホームページから、「自動車ユーザー向け、リサイクル料金検索」から確認印刷ができますので見てみてください。
譲渡証明書(軽自動車を除く)
こちらは、車検証ケースにすでに入っているものではありません。「車を譲渡しても良いですよ」ということを書き記した書類ですので、必要書類と一緒に提出することになるものです。
軽自動車の売却の場合には必要ありませんので、小型もしくは普通乗用車の売却が自分の中で固まってきたら、相談しているディーラーや車屋さん、買取店にあらかじめもらう事もできるので、相談してみましょう。
印鑑登録証明書(軽自動車を除く)
委任状や譲渡証、会社によっては売却のための契約書類や自賠責保険の譲渡証などにも必要になる実印の印影を証明するための大切な書類です。
主に、市役所や区役所などの市民課などで発行が可能です。基本的には本人しか発行できませんが、委任状を書く事で他の人に発行してもらう事もできます。
売却まで急ぎたいけど、印鑑証明を取りに行く暇がなく忙しい場合には、そのように代理受け取りを利用してもいいでしょう。
また、コンビニエンスストアなどで印鑑証明が受け取れる方法もありますので、詳しくは所管の公的機関に尋ねてみてください。
委任状やその他
車を売却する場合、ほとんど全てのケースにおいて名義変更手続きなどは自分ではなくディーラーや買取店が行います。
その際、現所有者と新所有者が同時に陸運局で手続きを行うわけではなくなるので、手続きに行く人にその作業を任せることになります。
そういった手続きを任せた事の証明として委任状というものが必要になります。これには、一般的に小型・普通乗用車に関する手続きの委任の場合、実印が必要となります。
なので、先に紹介した印鑑証明を添付する必要があるのです。また、年間の費用として収めている自動車税の還付のためにも委任状が必要になります。この場合の委任状は、ほとんどのディーラーや買取店で認印で大丈夫なようですね。
車売却の際の注意事項
それでは、車を売却する場合の注意事項についても少し触れておきましょう。
車がいつ引き取られるか確認しておくこと
ようやく売却する金額が決まってから、業者から、「今すぐ引き取らせて下さい」という申し出が!
売却が決まったのはうれしいけれど、新車が来るまでの間の車はどうすれば?今すぐなんて聞いていない・・・。
など、トラブルの元となりやすいのが引き取るタイミングです。
ディーラーなどではほとんどの場合、新車の納車と同じタイミングになりますが、納期が長期間かかる場合などでは、引き取る際に再査定をされて金額が変わるケースなどもありますので確認しておきましょう。
買取店では、基本的には今引き取るならいくら、といった金額の提示の仕方が多いです。最近では、新車の納車に合わせたり柔軟な対応をしてくれる買取店も増えてきましたが、ディーラーよりも買取金額相場が高いこともあり、結構その場勝負なトコロもあるのです。
営業マンによっては、引き取るタイミングを言い忘れてどんどん話が進んでしまうケースもあるでしょうから、こちらから手放すタイミングについて確認しておくとトラブルを減らすことが出来ますよ。
事故の有無の取り扱いを確認しておくこと
こちらは、買取店に見られるケースですが、いざ引き取られてから「事故車なので査定金額を変更します」といったこともあるようです。
売却時の契約書に、「万が一事故車の場合には、再査定を行う」などという文言が載っていて、サインをさせられる場合もあります。
基本的には、査定した際に営業マンが目視で確認をすることになっていますが、車の内部構造などその場では確認できない箇所もあります。
引き取られてから、専門の部署で隈なくチェックされてから後から金額変更ということは起こり得る話ですので、もし自分が事故歴を知っている場合には隠さずにしっかりと伝えておきましょう。
事故車の査定はカービュー事故車査定
複数の店舗で査定金額を比較すること
どうせ車を売るなら、高く買い取ってくれる方がいいですよね?普段よくしてもらっている営業マンや、知り合いの車屋さんの買取金額が他と比べて低くないなんて保証はどこにもありません。
買取る場所が違うだけで数十万円違うケースもあります。ですので、少々面倒かもしれませんが、複数の店舗で査定金額を提示してもらうことをおすすめします。
もしも面倒な場合には、ネットの一括査定サイトなどである程度の参考価格を提示してもらうことも可能です。
ほんの少しの手間で、数万円以上の金額が上乗せで手に入るなら、ちょっとだけ頑張ってみることをおすすめします。
なお、車の買取と下取りの違いは「車の「下取り」と「買取」はどう違う?車の売却前に要確認!」を参考にしてください。
まとめ
ざっくりとどれくらいの日数と手間がかかるのか、理解してもらえたのではないでしょうか。軽自動車よりも大きな車は動産扱いになりますので、その場で簡単には売れません。
ある程度時間がかかるものだとわかって予定を立てるようにしましょう。しっかりと準備をしておけば、あなたとって、時間的には金銭的にも得をする余裕が生まれるかと思いますので、ぜひ参考にして下さいね。