一般的に走行距離10万キロを超えたあたりが車の寿命と言われてはいますが、10万キロを超えると車が突然動かなくなるということではありません。
10万キロと言われるのは、車を売却するときにほとんど査定が付かなくなる=市場価値がなくなるくらいの認識でよいでしょう。
車は技術の進歩や品質管理の向上でどんどん故障しにくくなっていますので、10万キロを超えたとしても故障もなく走れることも多くなっています。
今回は、車の価値からではなく、車として動かなくなる寿命はどのくらいなのかについて見てみましょう。車の寿命を知ることで、お得な中古車を見つける判断材料になるかも知れません。
車の寿命はどのくらい?
一般的に10万キロが車の寿命といわれていますが、真相はどうなのでしょうか。日本車の寿命を走行距離からと新車登録からの年数からと見てみましょう。
走行距離から見る車の寿命
一般的な日本車での寿命は普通車の場合は20万キロ超、軽自動車では14万キロ程度と言われています。
軽自動車は軽量化や部品の取り付けスペースの問題から、普通自動車の7~8割程度の寿命となります。
走行距離が同じでも状態が異なる
同じ10万キロの走行距離であっても、短期間で10万キロ走っている車の場合と、長期間かけて10万キロ走っている車とでは車の状態が大きく異なります。
特にゴムなどの部品は年数が経てば経つほど硬化したりひびが入ったりして劣化が進むので、同じ10万キロの走行距離の車であっても新車登録からの年数で変わってきます。
同じ走行距離であっても、使用されている年数によって部品の消耗具合が違ってくるのです。
そのことから、一概に走行距離のみでの判断はせず、新車登録から何年経っているのかも考えた方がいいかもしれませんね。
そこで、続いては新車登録を行ってからの年数から車の寿命を見てみましょう。
経年から見る車の寿命
乗り手がどれだけ車を気にかけ、メンテナンスをしっかり行うかに関係してきますが、大切に乗れば車は新車登録より10年でも20年でも乗ることができます。
10万キロはほぼ大きな故障もなく乗ることができるでしょう。経年による寿命は、乗り手による差が大きく出てきます。
しかし、新車登録から10年を経過すると買取査定が付きにくくなり、13年が経過すると自動車税や車検時に支払う重量税がアップします。
これらのことから、新車登録より10年あたりで車を売却する人が多くなっています。もともと壊れにくいと言われる、日本車は10年くらいで寿命ということは滅多にないのです。
高い品質管理と交換部品の寿命の長さが日本車の強み
欧州車などでは消耗品として交換が必要な部品であっても、日本車はできるだけ交換せずに乗れるよう設計されています。
このことから日本車はオイルやタイヤなどの消耗品の交換を除き、ノーメンテナンスで10万キロは走れることができます。
品質管理の高さから、日本車はなかなか壊れないと特に海外からの評価が高くなっていますので、10万キロはおろか20万キロも走れる日本車は多いでしょう。
ただし、車の売却を考えているなら10万キロを目途に買取査定が付きにくくなる傾向があるので、10万キロまで乗らず早めの売却がよいでしょう。
しかしハイエースやランドクルーザーなど海外でも人気が高い車は、過走行でも高額買取が期待できます。詳しくは「何万キロからが過走行?ハイエースを買取にだせる限界」をご覧ください。
クラシックカーなど一部のプレミアムカーは市場価値に左右されない
年数も経っている車でも、一部のマニアが求めるクラシックカーや台数限定で発売された希少車は、市場の買取価値とは違った高額な価値が付けられることがあります。
それらの車はマニアから走行距離や年式で車の価値を判断されないので、売却を考えている方は買取店などで売却をするよりも、価値のわかるマニアに売却をするのが良いでしょう。
レストア(再生)することで車の寿命は延びる
たまにクラシックカーやクラシックカーが集まるイベントが開催されていることからもわかるように、車はしっかりメンテナンスをしてやると50年や60年前の車であっても走行することができます。
ただしそれくらいの年代になるとボディーの内側に錆が出ていたり、消耗品の交換範囲が多くなったりしますので、レストア(restore/回復させる、復元する、復活させるの意)する必要があります。
レストアは単なる修理ではなく、新車に近い状態を取り戻すまで復元すること。レストアすることで年式に関係なく元気に走ってくれますが、費用も時間も掛かります。
よほどその車に愛着がある方でないとレストアは厳しいでしょう。
レストアは一般的な買取店では買取ってもらえないことも
レストアがなされた車は一般的な買取店では買取ってもらえないこともあります。例え買取ってもらえたとしても、その車の価値が分かるマニアに売却するのとは買取額に大きな差も生まれやすいです。
時間と費用をかけた分の価値が買取額に上乗せされにくいので、売却先はしっかり考える必要があります。
10年、20年前の車でも安心して乗れる?
日本車は新車登録から10年経っていても、20年経っていても乗ることができます。ただし、普段のメンテナンスが重要になってきますので、乗り手次第とも言えます。
走行距離や年式で買取価格が大きく変わる
走行距離や年式で買取価格が大きく変わってきますが、買取価格は中古車としての価値に比例します。
多くの人が求める状態の車は買取価格も高くなる傾向にあるのです。走行距離が 3万キロ未満、年式では 4年以内の中古車がより求められやすいので、その条件に入る車は同じ車種であってもより高い買取額となる可能性があります。
走行距離が少ないと高価買取につながることもある
走行距離が 3万キロ未満が中古車で求められやすいため、それ以下の少ない走行距離だと高価買取につながることもあります。
走行距離が少なくても高年式となると、査定が付きにくくなります。
走行距離10万キロがひとつの目安
車の買取は走行距離が10万キロを超えると査定が見込めなくなることもあるため、走行距離で10万キロがひとつの目安と言えます。
世間で言われることの多い車の寿命10万キロというのは、故障などで車が走れなくなる距離ではなく、買取査定が付きにくくなる距離ということになっています。
メンテナンスがしっかりされていれば10万キロでもまだ走れる
メンテナンスもしっかり行い、大切に車に乗っている方の車は10万キロを超えてもしっかり走ってくれるでしょう。
車の寿命に関係なく、10年経ったあたりで車の買取査定はほぼ見込めなくなるので、売却を考えているなら10年経たずに売却した方が良いです。
低年式になると買取価格どころか車を処分する費用を請求されることもあります。
20年前の車になると処分費用を請求されることも
10年経ったあたりで車の査定が一気に下がったり、査定がつかなかったりすることがありますが、中古車として売れる見込みがなくなっている場合は車を処分するための廃車費用を請求されることもあります。
20年前の車となるとよほどの稀少車でない限り、廃車費用が必要となるでしょう。
イタリアの高級スポーツカー、フェラーリやなどはブランドイメージや希少性から車を求める人が常に一定数いるので、20年前のモデルであっても買取価格が付きます。
普段の扱い方により車の寿命は変わってくる
同じ年式、走行距離であっても車の程度には差が出ます。その差は「普段どのように車を扱ってきたか」という車にかけてきた手間が元になっています。
しっかりメンテナンスを行い、大切に乗ってきた車の程度は良いでしょうし、メンテナンスも適当に雑に扱ってきた車の程度は低くなります。
車の扱い方で、車の寿命も変わってくるのです。
大切に乗られてきた車は高価買取につながりやすい
大切に乗られてきた車は、「後々のトラブルも少ないだろう」ということから、高価買取につながりやすいです。
そのため、買取査定前に車を洗車したり、室内の掃除をしっかり行っておくことで、査定額に反映されることがあります。
定期点検など記録簿があるとメンテナンスの履歴が分かるので、丁寧に乗られてきたという印象につながります。
高価買取のポイントは「ハイエースを売りたい!高く売るためのマル秘テクニックとは」や「ランドクルーザーを売りたい!高価買取のマル秘テクニックとは?」でも解説しております。
ますは査定依頼をして現在の価値を調べてみましょう
今車を売却すると「果たして査定が付くのか、幾らになるのか」を知りたい場合は買取店などで買取査定を行うのが良いでしょう。
しかし、実店舗に足を運ぶと査定を出してもらった後に断りにくい、わざわざ出向くのが面倒ということもあるでしょう。
そんな時、まずは自宅などで簡単に車の査定が分かる、車買取一括査定サイトに申し込んでみるのも良いでしょう。より良い条件で買取ってくれる買取店を探すのにも役立つのです。
買取一括査定は車の相場が分かる便利なサイト
車の査定がすぐに分かる便利なサイトが車買取一括査定。ウェブ上で車の車種、走行距離などの簡単な入力だけで車の査定額が届きます。
複数の買取店から査定が届くので、その平均が現在の車の相場となるので、車の買取相場が分かります。また、複数の買取店から査定が届くので、その中から最も買取額の高い店を売却先として選ぶことが可能に。
より車を高く売却したい方にとって、車の買取一括査定は便利なサイトです。
おすすの車買取一括査定サイトについては下記の紹介記事をご参照ください。
安心車.jpの評判は?メリットやデメリット、口コミを紹介
カービュー愛車一括査定の評判は?メリットやデメリット、口コミを紹介
カーセンサーの車買取の評判は?メリットやデメリット、口コミを紹介
まとめ
車の品質が上がったことで消耗品以外のメンテナンスを特に必要とせずに、10万キロを安全に走行できるようになっています。
乗り方次第では20万キロでも大きなトラブルもなく走行できます。ただし、車を売却するとなると車の寿命に関係なく、10万キロを超えたあたりで買取査定が付きにくくなります。
一般的に車の査定が付かなくなる=価値がなくなるという認識ですので、価値の無くなる10万キロ超を車の寿命とすることが多いです。車の売却を考えている方は、10万キロに達する前に売却を考えると良いでしょう。