中古車を売買するには、カーディーラーなどの自動車販売店や車の買取店のほかにも、個人売買で車を売買することができます。
個人売買にもヤフオクやメルカリなどのフリマ・オークションサイトや、中古車販売業者が運営する販売代行サービスなどさまざまなものがあります。
今回はそれら中古車の個人売買の方法や注意点、利用する際のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
中古車を個人売買する際に必要な書類についてもまとめてありますので、ご参考になれば幸いです。
中古車を個人売買する方法
少しでも中古車の購入費用を抑えたい場合、中古車の個人売買を利用することで、販売店よりも安く中古車を買うことができます。
中古車の販売店では、業者の人件費や店舗維持費などのコストがマージンとなって、中古車の販売価格に上乗せとなってしまいます。
そのため、少しでも中古車を安く買いたい方にとっては販売価格が割高に感じてしまうことも。
中古車の売り手も同様で、販売店や買取店にマージンを取られない分、より高い価格で売却できる可能性があります。
どのような中古車を個人売買する方法があるのかを見ていきましょう。
中古車の個人売買サービスを利用する
ウェブ上に中古車の個人売買が行えるサイトが何種類かあります。
オークションで有名なヤフオク、フリーマーケットのメルカリのほかにも、大手中古車取り扱い業者のガリバーが開いているガリバーフリマ、中古車の個人売買掲示板など、それらで個人が中古車の売買を行うことができます。
どのような中古車の個人売買のサイトがあるのかを具体的に見てみましょう。
オークションやフリマサイトで中古車を個人売買する
ウェブ上にある中古車の個人売買のサイトとしてYahoo!が運営する「ヤフオク!」や、スマホを利用して売買の取引を行うフリマアプリのメルカリがあります。
ヤフオク!は中古車の出品数がとても多いのが特徴で、(2019年12月末現在・出品数約49,000件)日々多くの個人売買が行われています。
個人のみならず、自動車の中古販売店も出品を行っているので、個人・業者が混在した中古車のマーケットとなっています。
ヤフオク!で中古車の売買を行う場合、出品する場合はシステム利用料が3,080円(税込)と、車が落札されたときに落札システム利用料:3,080円(税込)の合計6,160円(税込)が必要となります。
メルカリは出品手数料が割高になる
メルカリで中古車の販売を行う場合、車が落札されたら出品者に10%の手数料が発生します。
販売金額に関係なく6,160円で済むヤフオク!に比べ、メルカリは販売額の手数料が10%もかかるためシステム利用料だけでも大きな差となっていきます。
利用料と出品数の数がメルカリよりもヤフオク!の方が桁違いに大きいので、利用するならヤフオク!一択でしょう。
メルカリはヤフオク!に比べ、それほど活発に中古車の取引が行われていません。
ガリバーフリマで中古車を個人売買する
ヤフオク!メルカリのほかにも、中古車販売業の大手ガリバーが運営するガリバーフリマがあります。
ガリバーフリマでは出品費用が無料で、車が売れた時に中古車を販売する側も買う側も手数料が発生します。
◆ガリバーフリマ出品・購入費用 (利用料は税込)
中古車販売価格 | 出品時(売れた時)の利用料(税込) | 購入時の利用料(税込) |
〜50,000円 | 18,000円 | 28,000円 |
50,001円〜100,000円 | 18,000円 | 30,000円 |
100,001円〜150,000円 | 18,000円 | 32,000円 |
150,001円〜200,000円 | 18,000円 | 35,000円 |
200,001円〜250,000円 | 38,000円 | 38,000円 |
250,001円〜300,000円 | 43,000円 | 43,000円 |
300,001円〜350,000円 | 48,000円 | 48,000円 |
350,001円〜400,000円 | 53,000円 | 53,000円 |
400,001円〜450,000円 | 58,000円 | 58,000円 |
450,001円〜500,000円 | 63,000円 | 63,000円 |
500,001円〜800,000円 | 68,000円 | 68,000円 |
800,001円〜1,000,000円 | 69,000円 | 69,000円 |
1,000,001円~ | 車両本体価格の7% | 車両本体価格の7% |
ガリバーフリマ公式サイト:https://gulliver-frima.com/
Ancer(アンカー)で中古車を個人売買する
ガリバーフリマの他に、中古車販売業のAncer(アンカー)が運営する、Ancerがあります。
Ancerでの出品費用は無料で、車が売れた時に売り手買い手両方にシステム利用料が必要です。
◆Ancerシステム利用料
販売価格 | Ancerシステム利用料(税込) |
100万円未満 | 50,000円 |
100万円~499万円 | 50,000円~249,000円(販売価格の5%) |
500万円以上 | 250,000円 |
中古車の販売価格が35万円までの場合はガリバーフリマの方が利用料は安く、それ以上はAncerのほうが利用料は安くなっています。(2020年1月現在)
Ancer公式サイト:https://www.ancar.jp/
オート・インフォで中古車を個人売買する
オート・インフォは中古車の個人売買の他、オークションの代行も行うサービスを行っています。
オート・インフォの個人売買を利用する場合、出品料は無料です。中古者が売れた場合、出品者・購入者共に利用料が必要となります。
◆オート・インフォ出品・購入費用
販売価格 | 出品時の利用料(売れた時)(税込) | 購入時の利用料(税込) |
10万円未満 | 27,000円 | 16,200円 |
30万円未満 | 32,400円 | 21,600円 |
50万円未満 | 37,800円 | 27,000円 |
100万円未満 | 43,200円 | 32,400円 |
100万円以上 | 車両本体価格の5.4% | 車両本体価格の5.4% |
オート・インフォのオークション代行では、全国140か所のオークション会場にて、オート・インフォの目利きスタッフが売買を代行して行ってくれます。
◆オート・インフォ オークション代行手数料 (税込)
車両価格 | 成約時の手数料 |
売買車両が100万円未満 | 一律 55,000円 |
売買車両が100万円以上 | 車両金額の5% |
車を売る場合 | 車を買う場合 | ||
出品手数料 | 11,000円前後 | 指値料 | 1,100円/入札 |
オークション会場への陸送費 | 実 費 | 落札手数料 (個別商談手数料) | 約13,200円 (27,000円) |
成約手数料 | 約11,000円(落札時のみ) | 下見代行手数料 | 実費 |
陸送費 | 実費 |
オークションや個人売買代行サイトを利用する他に、中古車の売買掲示板を利用する方法もあります。
オート・インフォ公式サイト:https://www.at-info.jp/
中古車のオークションについては「中古車(オート)オークションとは?メリットやデメリットをご紹介」で詳しく解説しています。
中古車の売買掲示板を利用する
中古車やパーツを個人売買できる掲示板サイトにウルゾーや、Old Car Networkがあります。
掲示板に個人売買したい車の情報を載せることで、その掲示板を見て車を買いたい人が連絡を取ってくる形となります。
これらのサイトを利用することにより個人売買が行えますが、個人売買を進めるにあたり必要な書類がいくつかあります。
ウルゾー公式サイト:: http://www.uruzoo.com/
Old Car Network公式サイト:http://www.uruzoo.com/
改造車をお持ちの方は「改造車は買取時の価格にどう影響する?」もご覧ください。
中古車を個人売買するときに必要な書類
中古車を個人売買する前に、売りたい場合はまず車の名義(所有権)の確認が必要です。
所有権が自分に無い場合、車を売却することができませんので、まず確認を行いましょう。所有権が自分になっていたら売買が可能ですので、次にまとめた必要書類を揃えておきましょう。
個人売買するときに必要な書類一覧表
中古車を個人売買するにはこれらの書類が必要となります。
◆車を売却する際に必要な書類
書類名 | 備考 |
自動車検査証 | 車検証 |
自賠責保険証明書 | |
自動車税納税証明書 | 自動車税支払いの証明書 |
印鑑証明書 | |
譲渡証明書 | |
リサイクル券 | |
委任状 | 売買を委託する場合 |
住民票・戸籍謄本 | 車検証に記載の住所と異なる場合 |
◆車を購入する際に必要な書類
書類名 | 備考 |
車庫証明 | 管轄の警察署で取得 |
印鑑証明書 |
これらの書類が個人売買で必要となります。
車の売却時に必要な書類の取得法は「車を売る時に必要な書類とは?紛失した場合の対処法もご紹介」でまとめております。
受け渡しや名義変更などの取り決めを慎重に
車の所有権を確認し、必要書類が揃っていれば車の個人売買が行えるわけですが、個人と個人で取引を行うので、車や代金の受け渡しをどうするのか、名義変更手続きはどちらが行うのかを事前にしっかりと取り決めしておきましょう。
受け渡しのタイミングや名義変更もトラブルに発展しやすいので、車を引き取りに来てもらえるのかそれとも陸送が必要なのか、代金の支払いをどのように行うのかを抑えておきましょう。
ローンが残っている車を売却したい方は「ローンが残っている車を売却したい!残債がある車の売却方法をご紹介」、所有権解除をしたい方は「車のローンの解除法とは?所有権解除のカンタン手続き方法とタイミング」をご覧ください。
中古車の個人売買のメリットとデメリット
中古車を個人売買する際のメリットとして、直接売買取引をするなら中間マージンが発生しないので、売却したお金を全額受け取ることができます。
中古車を個人売買できるオークションなどや個人売買代行サイトではそれぞれメリット・デメリットが存在します。
オークションやフリマサイトで車を個人売買する際のメリットとデメリット
オークションやフリマサイトでは、間に業者が入らないため中間マージンが発生しないケースが多いです。
マージンがないので売りたい側もより高く売れ、買う方も販売店で買うよりも安く手に入れることができます。
業者ではない個人が販売する場合、説明している内容が不十分となりやすく、購入した相手から説明と実際の状態が違うなどトラブルになることも。
また、車と代金の受け渡しにおいて、代金を振り込んだけど車を渡してくれないなどのリスクも少なからずあります。
車が落札されたとしても、中には取引を進めてくれず連絡も普通となる人もいます。
取引を行ってみないと分からないというのが、オークションやフリマのデメリットです。
中古車販売代行サイトで車を個人売買する際のメリットとデメリット
ガリバーフリマやAncerなどの中古車の個人売買代行サイトを利用すると、利用手数料が必要となります。
有名企業が運営し間に入って取引が進むので、代金を支払ったけれど車が届かないというリスクを避けられる点がメリットですが、売却時にかかるシステム利用料がオークションなどに比べるとやや高額となる点がデメリットでしょう。
個人売買でよくありがちなトラブル
個人売買でありがちなトラブルが、説明と実際の内容が違うということです。
説明不足、写真の撮り方が足りないなど載せる情報の不足により、判断材料が少ない中で購入を決められるとそのようなトラブルに発展しやすいです。
ガリバーフリマなどの中古車の販売代行サイトではありませんが、ヤフオク!などではごくまれに購入代金を振り込んだのに、車が届かない、連絡が付かないというトラブルも。
中古車の販売代行サイトでも、オークションサイトでも共通して起る多いトラブルが、説明と実際の車の状態が違うというトラブルになっています。
最悪の場合キャンセルとなりますが、車は大きなモノなので、返送するのも大変です。
出品者に落ち度がある場合、返送の費用などを出品者でみる必要も出てくるでしょう。
個人売買の不安な点を解消するには
好きな価格で手軽に販売できるのが個人売買の利点ですが、どこの誰かも分からない相手との取引は不安という方も多いのではないでしょうか?
さらに売却金額や車の受け渡し、名義変更など売り手か買い手のどちらが行うのかを事前にしっかりと取り決めしておかないと、後にトラブルに発展することもあります。
「信用のできる相手に売却をしたい」「売却時の受け渡しなどの手間が面倒」という方にとって、安心して便利に車を売却できるのが車の買取一括サイトです。
買取一括サイトと提携している買取業者は、しっかりと会社として登記され、運営がなされている実店舗を構えた業者です。
しかも、買取一括査定は複数の買取店から買取査定が届くので、その中から最も高く買取ってくれる買取店を選んで売ることができるのです。
実店舗がある業者で構成される車の買取一括査定サイト
顔の見えない相手と取引を進めるより、実店舗のある買取業者と取引を進める方が、より相手に対し信用できるのではないでしょうか。
買取店に車を売る場合、しっかり査定を行った後に買取金額が決まりますので、個人売買のように説明と実際の状態が違うなどのトラブルも発生しません。
より安心に高く車を売るなら買取一括査定サイト
手軽に車の売買ができる個人売買ですが、トラブルなどのリスクもあります。そうしたトラブルを避けたい方は、買取店で査定を出してみるのも良いでしょう。
そこで納得のいく価格の査定が付いたら売却を行うこともできます。
複数の買取店から査定が届く買取一括査定サイトなどを利用し、まずは車の買取相場を見てみるのも良いでしょう。
まとめ
車の個人売買は手軽に売買ができる反面、売る側は車の状態の説明などしっかり行わないと、後々のトラブルにもつながりやすくなります。
オークションなどでは、中古車の個人売買代行サイトに比べて出品時の手数料が安いのがメリットですが、落札されても連絡が取れなかいこともあり、代金の支払いや車の受け渡しも慎重に行う必要があります。
個人と取引を行う以上リスクはつきものなので、売る場合は買取店への売却も視野に入れて判断すると良いでしょう。